名前にジュリンが付くことから、オオジュリン、コジュリンとの識別に重点が置かれがちだが、生息環境はオオジュリン、コジュリンよりも開けた場所を好み、葦につかまって移動しながら採食することはほとんどない。尾の長さやオオジュリンよりも2cm小さい。冬羽の顔つきや色味はよく似ているが、ゆっくり観察でき、注意すれば識別はそれほど難しくない。識別よりも、見逃してしまうことが多い種だろう。
♂夏羽では、頭部が黒いが、オオジュリン♂夏羽のように頬線と顎線の間が白い。コジュリン♂夏羽ではすっぽりと頭部が黒い。また上面はオオジュリンでは赤味が強いが、シベリアジュリンでは赤味はほとんどなく灰色味がある。上面はコジュリンとシベリアジュリンはよく似ている。冬羽や♀では、コジュリンの顔つきは眉班が広く、カシラダカやミヤマホオジロに似ている。
オオジュリン冬羽との相違点では上嘴が黒く、下嘴が肉色なシベリアジュリン。オオジュリンでは上下とも黒色(夏羽)もしくは肉色(冬羽)が、野外ではこのポイントはなかなか確認しずらく、光の状態などで誤認する場合も少なくないので、まずは尾の長さ(体型)と大きさ、顔つき、生息環境と行動(葦につかまってよく移動するのはオオジュリン)などを見極めてからにするとよい。
上記をコンパクトにまとめると、
体型や上面の色味、大きさはコジュリンに似ている。
顔つきはオオジュリンに似ている。
ジベリアジュリンには灰色味がある。
シベリジュリンの嘴は上下で色が違う(上は黒、下は肉色) |